今回は健康長寿の秘訣でもあるホルモン「アディポネクチン」についてみなさんとお勉強をしていきたいと思います。
2004年にNHKで放送されました「老化に挑む」という番組がありまして、当時100歳を超えて山スキーをされていた男性と102歳で日本舞踊をされていた女性が紹介されていました。
そのお二人が元気でいる秘訣はどこにあるのだろうということで、からだを調べたんですね。
まず、お二人の共通点というのが100歳を超えても日々アスリートに近い運動を行っていたということです。
スキーというのは中腰姿勢を保たなければいけなかったり、日本舞踊も中腰を維持していきます。
その影響でお二人の歩行能力や筋力、骨密度がとても若々しく保たれていたんですね。
ですので、毎日身体を動かす、運動をするということが健康長寿の秘密の一つになります。
次に血管の状態を調べたところ、山スキーをされていた方は血管の動脈硬化は年相応以上だったということが分かりました。
これは血管が若々しいからパフォーマンスが高いということではないということです。
そこで注目されたのが「アディポネクチン」というホルモンです。
このホルモンは脂肪細胞から分泌されるホルモンなんですけども、小さい脂肪細胞からたくさん分泌されることが分かっていて、運動をしないで太ってきますとこの脂肪細胞が大きくなります。
大きくなるにつれてアディポネクチンの分泌量は減ってくるということなんですが、お二人のアディポネクチンの量が他の人より多かったということが分かりました。
これは100歳を超えても運動を行うことで、脂肪細胞が若いアスリート並みに小さい状態を維持し、たくさんのアディポネクチンを分泌しているということです。
その後の研究で動脈硬化が起きてもイベントということが起きなければ、脳卒中や心筋梗塞を起こさずに健康長寿を全うできるという説が出てきまして、実際にお二人にはこういったイベントというものがなかったわけです。
動脈硬化が進むと、血管の内皮細胞が破れて血栓が作られることで脳卒中や心筋梗塞を起こしてくるんですが、アディポネクチンはこの血管の内皮細胞を守ってくれる作用があるということが分かって、イベントが起こりにくくなるということなんですね。
実際に100歳を超える方の血中アディポネクチンの量は多い傾向にあるということも分かっています。
まずできることとしましたら、日々のトレーニング、運動です。
運動を行って、脂肪細胞を小さく保つことでアディポネクチンの分泌量を高める、これが健康寿命を延ばす重要なポイントになります。
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